本映像作品の制作にあたって


 ドロシーみきこさんのことを初めて新聞で知ったのは、2010年6月頃のことでした。

当時、ドロシーさんは、大牟田の三池炭鉱が閉山後、寂しくなった町を、ささやかでも自分に出来ることで活気づけようと、安定した職を捨て、全国1750市区町村を全て廻る「バイオリン行脚」に出られていたのでした。
そのとてつもない野望に、私の廻りの誰もが驚愕し、共感していました。

その頃、大牟田市で三池炭鉱の世界遺産登録に向けた仕事をさせていただいていた私は、世界遺産登録へ向けた市民の機運醸成に向け、是非ともドロシーさんのお力をお借りしたいと思い、2010年8月、大牟田市主催の「世界遺産登録推進セミナー」で、ドロシーさんに、ライブ演奏をお願いしたのでした。

そして、2011年、ドロシーさんは、三池炭鉱の世界遺産登録へ向けた応援曲として、「世界遺産へ〜歴史の大地に立つ大牟田〜」を作曲され、2015年、ついに、三池炭鉱は、明治日本の産業革命遺産のひとつとして、世界遺産となったのです。

同年、組曲「世界遺産」を完成させ、ピアノトリオ・リヴィエールで演奏し、CD発売されるなど、現在も精力的に演奏活動、作曲活動をされています。


この映像作品は、「世界遺産のまち・大牟田」が、さらに元気になっていくために、粉骨砕身がんばっておられるドロシーみきこさんの素顔を、全国の方に、少しでも分かりやすくご理解いただければとの思いで制作したものです。

映像の中で使われている曲は、ドロシーさん自らが、この映像作品のために作られた曲(「天使のはしご」)です。

なお、作品の制作過程において、合同会社アースボイスプロジェクト CEOの榎田竜路様には、大変貴重なご助言を幾度となく賜りましたことを心より感謝いたします。
また、映像中の一部の写真(「世界遺産おめでとう」横断幕)は、大牟田市秘書広報課様からご提供戴き、誠に有り難うございました。


2017年1月 友枝 芳久
(経済産業省九州経済産業局勤務。この作品は個人として制作したものです。)